富山県が誇る黒部宇奈月温泉。開業98年の老舗、桃源の食事処改修計画。
これまで宴会場として設えられた大部屋をwithコロナ時代に向けたプライベート空間を確保するため、個室13室60席とオープン席10組40席の合わせて100席の食事処へと再構成。加えて、寿司カウンター6席を用意し、目の前で寿司職人が握るライブ感のなかで富山の幸を楽しんでいただけるようなプランとなっている。
広い空間が間延びしないように各要素にメリハリをつけてリズム感を感じるデザインとした。
ひとつめに、“必要なところに必要な光を設える”という照明計画を目指し、間接照明と最低限の天井照明で構成することで、落ち着いて食事のできる雰囲気を醸成している。ふたつめに、目線の高さに色鮮やかな壁とライン照明を張り巡らせ、黒色の天井と対比した華やかな演出することで旅行に来られるお客様へのおもてなしを考えた。
個室席通路、唐突に表れる視線の先には「桃源」の名前から「桃」を表現した象徴的なブースを設え、空間にメリハリをつけるアクセントとなっている。
桃源の大宴会場は「ピーノバンブ」として新たに名付けられ、落ち着いた和モダンな雰囲気のレストランとして生まれ変わった。